アメリカの人気俳優のブラッド・ピットさんが相貌失認(失顔症)であることを告白して大きな話題になっています。

相貌失認(そうぼうしつにん)とは、人の顔が覚えられない病気で、2013年に雑誌エスクワイアのインタビューでも、相貌失認の症状で苦しんでいると打ち明けていました。

そこで、相貌失認(失顔症)について調べてみました。

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相貌失認(失顔症)とは?

相貌失認は神経系の疾患で、顔を見ても誰の顔かわからなくなるといった症状を引き起こします。
目や鼻、口などの顔の部分はわかっても、顔全体の認識ができないため、どの人の顔も同じに見えてしまいます。

また人によっては、相手の表情から感情を読み取れなかったり、男なのか女なのかわからない、といった症状が出ることもあります。

相貌失認(失顔症)の症状

相貌失認の症状については軽度な人から重度な人まで様々です。

そもそも相貌失認でなくても、顔を覚えるのが得意な人もいれば、苦手な人もいます。

軽度な相貌失認であれば、病気とは気づかないこともあります。
しかし、重度な場合は家族や親しい友人の顔を認識することさえも困難になると言われています。

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相貌失認(失顔症)になる原因は?

人は脳の側頭葉・後頭葉にある顔領域と呼ばれる部位脳で人間の顔を認識します。
ここに障害が起きることで相貌失認(失顔症)になると考えられています。

相貌失認(失顔症)の疾患を持つ人は意外と多く、軽症者・重症者を含めて100人に1人くらいの割合でいるという研究結果もあります。

しかし、何が原因で発症するのかははっきりとはわかっていません。

相貌失認(失顔症)を診断する方法

相貌失認(失顔症)を診断するには主に3つの方法が用いられます。

知っている人の顔を覚えられているか?

誰でも知っているような有名人や家族の写真を見せて、その人が誰か答えてもらい、その正答率や思い出すまでにかかった時間を測定します。

同じ人の顔を区別できるか?

2枚の写真を見せて、同じ人であるかどうか答えてもらったり、同一人物の写真を複数枚用意して選ぶなどの方法が行われます。

顔を見て年齢や性別を推測することができるか?

2枚の写真を見せて、年齢を推測してもらったり、男女の区別を答えてもらうことで、診断します。

相貌失認(失顔症)の治療方法は?

先天性のものについては治療法はないと言われています。

このため、声に集中するなど顔以外の情報で相手を認識できるようにする治療が行われます。

一方、後天的なものについては、障害部位を治療すれば、治癒することはあるようです。

たとえば、脳腫瘍が顔領域を圧迫していて、相貌失認となった場合は腫瘍を手術などで取り除くことで回復することもありえます。

相貌失認(失顔症)のまとめ

相貌失認(失顔症)は治療法が確立していないため、人知れず苦労している人もいます。

ブラッド・ピットさんも人の顔を覚えられないため、多くの人たちから『失礼なやつだ』と嫌われていると思うと話しています。

こういった病気があるということを知っておくことが大切ですね。

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