「一昨日」の読み方は、「いっさくじつ」です。
「おととい」とも読みますね。
日常会話では、「おととい」が普通に使われますが、
「おとつい」という言い方もあります。
この「おとつい」は方言で、標準語は「おととい」。
そう思っている人も多いのではないでしょうか?
しかし、正確には違います。
実は「おとつい」が正式な表現で、
「おととい」は後で生まれたものなんです。
おとついの語源
おとついは平安時代以前からあった言葉。
「万葉集」にも「おとつい」という言葉が出てきます。
漢字を入れて書くと、
『遠つ日』と表記されます。
「とおつひ」→「おとつひ」→「おとつい」
それが時代とともに「おととい」に変わっていったのです。
東が「おととい」、西が「おとつい」
「おとつい」という言葉は現代でも使われ、
主に西日本で広く用いられます。
「おとついを使いますか?」というネット調査では以下のような結果になりました。
・全国 「使う」65%「使わない」35%
・関西地域「使う」87.2%「使わない」12.8%
圧倒的に関西で使われていることがわかります。
これはかつては西に都があったことが関係していそうです。
おとといが標準語になったのは明治時代
おとといが標準語となるのは、明治時代以降です。
それ以前は上方では「おとつい」が主流でしたが、江戸を含む東日本では「おととい」が広く用いられていました。
そのため、明治以降は「おととい」が標準語として定着したのです。
まとめ
ということで、「おととい」は「おとつい」の違いがわかってもらえたと思います。
もう一度整理すると、
・「おとつい」が先、「おととい」があと
・「おととい」が東、「おとつい」が西
・「おととい」が標準語、「おとつい」が方言
ということになります。