テレビのニュースを見ていると、事件や事故現場に映った車のナンバープレートだけがモザイクやぼかしで隠されていることがありますよね。
そこで気になるのが、
「車のナンバーって個人情報なの?」
「街を走っていれば誰でも見られるのに、なぜニュースでは隠すの?」
「事件を起こした車でもナンバーをぼかすのはなぜ?」
という疑問です。
結論からいうと、車のナンバーが映ったら法律上必ずぼかさなければならない、という単純なルールがあるわけではありません。
それでもテレビ局などがナンバーをぼかすのは、車や所有者・使用者が特定されるリスク、プライバシーへの配慮、事件とは無関係な人への影響などを避けるためと考えると分かりやすいでしょう。
今回は「ニュース 車のナンバー ぼかす なぜ」という疑問について、個人情報との関係や、ぼかさない場合との違いまで初心者向けに解説します。

ニュースで車のナンバーをぼかすのはなぜ?
ニュース映像で車のナンバーをぼかす主な理由は、車両や関係者を必要以上に特定されないようにするためです。
たとえば事故現場を撮影すると、
- 事故を起こした車
- 被害者の車
- たまたま近くに止まっていた車
- 通行中の車
- 近隣住民の車
などが映り込むことがあります。
そのナンバーをそのまま全国へ放送する必要性がなければ、あえて公開しないほうが無用なトラブルを避けられます。
特に現在はテレビだけではありません。
ニュース映像がインターネットやSNSに転載されれば、映像が長期間残ったり、多くの人に拡散されたりする可能性があります。
そのため、報道に必要のない情報はできるだけ映さないという考え方から、ナンバーにぼかしが入れられることがあります。
車のナンバーは個人情報なの?
ここが一番気になるところでしょう。
「ナンバープレート=個人情報」と単純に言い切るのは正確ではありません。
個人情報保護法では、「個人情報」は生存する個人に関する情報で、氏名などにより特定の個人を識別できるものや、他の情報と容易に照合することで特定の個人を識別できるものなどとされています。
個人情報保護委員会のガイドラインでも、この考え方が示されています。
つまり、
ナンバーを見ただけで、一般の人がすぐ所有者の氏名・住所まで分かるわけではない
という点がポイントです。
街中で普通にナンバープレートを見られることからも、「ナンバーは絶対に他人へ見せてはいけない秘密情報」というものではありません。
それならニュースで隠す必要はないのでは?
ここで、
「普通に道路を走っているときは丸見えなのに、テレビだけ隠すのは変じゃない?」
と思いますよね。
しかし、その場で見えることと、全国へ放送・配信されることは意味が違います。
たとえば街中で「品川○○ あ ○○-○○」という車を見ても、ほとんどの人は気にしないでしょう。
ところが、
「○○市で重大事件が発生しました」
というニュース映像の中でナンバーがはっきり映ったらどうでしょう。
SNSなどで、
「この車を知っている」
「近所で見たことがある」
「○○さんの車では?」
などと特定が始まる可能性があります。
しかも、その車の所有者が事件の当事者とは限りません。
報道とは無関係な人が巻き込まれる可能性まで考えれば、ナンバーを隠す理由が見えてきます。
一番大きいのは「無関係な人」への配慮
ニュース映像では、事件や事故と関係のない車も大量に映り込みます。
たとえば交通事故現場の後ろに、
近所の家に止まっている車
が映っていたとしましょう。
視聴者によっては、
「この車が事故に関係しているのかな?」
と勘違いするかもしれません。
さらにSNSへ切り抜き画像が投稿されれば、元のニュースを見ていない人には前後の状況が分かりません。
そのため、事件やニュースの本筋に必要のないナンバーについては、最初から見えないよう処理するほうが安全なのです。
事故を起こした車のナンバーもぼかすのはなぜ?
「無関係な車なら分かるけど、事故を起こした車まで隠す必要がある?」
という疑問もあります。
これも、事故を起こした車だからといって、
車の所有者=運転者
とは限らないことがポイントです。
車には、
家族所有
会社所有
レンタカー
カーシェア
知人から借りた車
などがあります。
ナンバーを公開することで、実際には運転していなかった所有者や会社などにまで問い合わせや誹謗中傷が及ぶ可能性があります。
また事故直後は、警察による捜査や事実確認が終わっていないこともあります。
そのため、報道上公開する必要性が低いナンバーは隠すという判断がされることがあります。
容疑者の車でもナンバーを隠すことがある?
あります。
ニュースでは、
「○○容疑者が乗っていたとみられる車です」
などと車両が映ることがあります。
それでもナンバープレートにモザイクがかかっているケースがあります。
視聴者からすると、
「名前まで報道しているのに、ナンバーを隠す意味ある?」
と思うかもしれません。
しかし、氏名を報道する必要性と、ナンバーまで全国へ公開する必要性は別問題です。
事件を説明するうえで容疑者の氏名が必要と判断されても、ナンバープレートの数字まで見せる必要はない場合があります。
つまり、
「報道に必要な情報だけを伝える」
という考え方です。
ナンバーを映すこと自体が法律違反なの?
「ナンバーをテレビに映したら法律違反だからモザイクをかけている」
と思っている人もいるかもしれません。
しかし、公道を走る車のナンバープレートが映像に入っただけで、直ちに違法になるわけではありません。
もしそうなら、街中を撮影したニュースやテレビ番組では、映り込んだすべての車を法律上必ず処理しなければならないことになります。
実際には、映像の内容や報道目的、公開による影響などを考慮して判断されます。
したがって、
「法律でナンバーには必ずモザイクをかけると決まっている」
という理解は避けたほうがいいでしょう。
テレビ局によってぼかしたり、ぼかさなかったりするのはなぜ?
ニュースをよく見ていると、
ナンバーが完全にぼかされている映像
もあれば、
そのまま映っている映像
もあります。
これは映像の状況や報道上の必要性などが異なるためです。
たとえば、
遠くに小さく映っていて読み取れない
ナンバーを見せること自体にニュース上の意味がある
警察などが公開している映像
など、さまざまなケースがあります。
また、各放送局やメディアの編集方針によって判断が異なる可能性もあります。
つまり、
「ナンバーは絶対ぼかす」という全国共通の単純な決まりではない
ということです。
防犯カメラ映像のナンバーはなぜ公開されることがある?
ニュースでは逆に、車のナンバーを隠さず公開するケースもあります。
代表的なのが、警察などが情報提供を求めて公開している映像です。
たとえば重大事件で、
「この車を目撃した人はいませんか?」
と捜査機関が情報提供を呼びかけている場合。
この場合は、車種や色だけでなくナンバーが重要な手掛かりになることがあります。
つまり、
通常のニュース映像
→ 必要性がなければナンバーを隠す
車両の特定が目的の公開映像
→ ナンバーを公開する場合がある
という違いです。
「何でも隠す」のではなく、公開する必要性とのバランスで判断されているわけです。
逃走車のナンバーなら公開していい?
事件後に逃走している車を警察が捜しているケースでは、車のナンバーが重要な情報になることがあります。
ただし、テレビ局が独自判断で何でも公開するという意味ではありません。
警察が公開捜査として情報提供を求めているのかなど、状況によって扱いは変わります。
特にSNSでは、
「この車が犯人の車らしい」
という未確認情報とともにナンバーが拡散されることがあります。
これは非常に注意が必要です。
ナンバーを間違えていた場合、まったく無関係な車の所有者が疑われる可能性があるからです。
顔にもぼかしが入るのは同じ理由?
考え方として共通する部分があります。
ニュース映像では、
通行人の顔
子供の顔
一般住宅の表札
車のナンバー
などにぼかしが入ることがあります。
これらに共通するのは、ニュースの内容とは直接関係のない人や情報が映り込んでいるケースがあることです。
たとえば火災現場を撮影したとき、近所を歩いていた人の顔を全国へ公開する必要はありません。
同じように、横を走っていた車のナンバーもニュースの本筋に関係なければ、わざわざ公開する必要性は低いと考えられます。
家や表札にもモザイクがかかる理由
事件報道では、住宅の一部や表札などにもぼかしが入る場合があります。
これも場所や人物を必要以上に特定されないようにするためと考えると分かりやすいでしょう。
特に事件では、
被害者
容疑者の家族
近隣住民
など、報道される本人以外の人まで影響を受ける可能性があります。
インターネット上では映像から、
「この建物は○○町のここでは?」
と特定されるケースもあります。
そのためテレビ局側も、報道に不要な情報を映像処理することがあります。
Googleストリートビューのナンバーもぼかされている
「そういえばGoogleストリートビューでもナンバーがぼかされている」
と気づいた人もいるでしょう。
Google マップのストリートビューでは、プライバシー保護のため顔やナンバープレートをぼかす技術が使われています。
これはニュースとは別のサービスですが、
街中で普通に見える情報でも、大規模に撮影してインターネット上で公開するときには配慮する
という点では似ています。
SNSに車のナンバーを載せても大丈夫?
テレビのニュースだけでなく、一般の人がSNSへ写真や動画を投稿するときも気になりますよね。
たとえば、
「危険運転している車がいた!」
としてナンバーが分かる動画を投稿するケースです。
ここでは慎重になったほうがいいでしょう。
ナンバーが映っていることだけで直ちに問題になるとは限りませんが、
「この人は犯罪者だ」
などと断定して投稿すれば、内容によっては別の法的問題が生じる可能性があります。
特に相手を間違えていた場合は深刻です。
危険運転や犯罪と思われる行為なら、SNSで「犯人探し」をするより、映像を証拠として保存して警察へ相談するほうが適切でしょう。
自分の車のナンバーがニュースに映ったら削除してもらえる?
たまたま事件現場の近くを通っただけなのに、自分の車のナンバーがニュースに大きく映ってしまった――。
そんなケースでは、まず放送局やニュースサイトへ相談する方法があります。
ただし、
「ナンバーが映ったら必ず削除してもらえる」
というわけではありません。
映像の内容、報道の必要性、どの程度識別できるのかなど、個別の事情によって判断されるでしょう。
インターネット記事や動画として残っている場合も、掲載元へ問い合わせることになります。
ニュースで車のナンバーをぼかす理由を簡単に整理
ここまでの内容をまとめると次のようになります。
| 疑問 | 答え |
|---|---|
| ナンバーは必ずぼかす? | 必ずとは限らない |
| ナンバー=個人情報? | 単純にそうとは言い切れない |
| なぜぼかす? | 特定やプライバシーへの配慮など |
| 事故車もぼかす? | ぼかされる場合がある |
| 容疑者の車は? | ナンバーを隠す場合がある |
| 逃走車は? | 捜査上必要なら公開されることがある |
| SNSでは? | 不用意な晒し・犯人扱いには注意 |
一番重要なのは、
「ナンバーが秘密だから隠す」のではなく、「ニュースとして公開する必要がある情報なのか」を考えている
という点です。
ニュースの車のナンバーについてよくある質問
Q. 車のナンバーは個人情報ですか?
ナンバーだけを見て一般の人が直ちに所有者の氏名・住所を特定できるわけではないため、「ナンバーはすべて単独で個人情報」と単純に考えるのは適切ではありません。ただし、他の情報との組み合わせなど、具体的な状況によって個人を識別する情報との関係が問題になることがあります。
Q. テレビは車のナンバーを必ず隠さなければいけない?
必ずではありません。映像の目的や状況などに応じてぼかされることがあります。
Q. 事故を起こした車なのになぜ隠すの?
車の所有者と運転者が同じとは限りません。また、ナンバーを公開すること自体に報道上の必要性がない場合もあります。
Q. 犯人の逃走車ならナンバーは公開される?
警察などが情報提供を求める目的で車両情報を公開するケースがあります。その場合はナンバーが捜査上重要な情報になる可能性があります。
Q. SNSで他人の車のナンバーを公開してもいい?
ナンバーが写ったことだけで直ちに違法になるとは限りませんが、人物を特定したり犯罪者と断定したりする投稿には別の問題が生じる可能性があります。安易な「晒し」は避けるのが無難です。
まとめ|ニュースで車のナンバーをぼかすのは「公開する必要がない情報」への配慮
ニュースで車のナンバーにモザイクが入っていると、
「道路では丸見えなのに、なぜテレビでは隠すの?」
と不思議に思いますよね。
しかしポイントは、街中で一時的に見えることと、ニュースとして全国へ放送・ネット配信することは違うということです。
車のナンバーが映ったからといって、法律上必ずモザイクをかけなければならないという単純な仕組みではありません。
それでも、
車両や関係者の特定
プライバシーへの影響
無関係な人への誤解
SNSでの拡散
などを考慮し、報道に必要のないナンバーをぼかすことがあります。
一方で、警察などが逃走車について情報提供を求めている場合には、ナンバーが公開されることもあります。
つまりニュースのモザイクは、
「見せてはいけない数字だから」ではなく、「その数字を全国へ見せる必要があるのか」
という視点で考えると、とても分かりやすいのです。





