「環境に優しい洗剤」とも言われる「重曹」と「クエン酸」。
いろんな場所の掃除に使えることで知られています。
では、カビ取りに使うには重曹とクエン酸のどっちが効果があるのでしょうか?
そもそも重曹とクエン酸にはどんな違いがあるのか?
重曹とクエン酸の特徴、カビを取る掃除法や予防法をわかりやすく解説します。
Contents
重曹とは?
重曹とは、「重炭酸ソーダ」の略で、化学名は「炭酸水素ナトリウム」です。
重曹は白色の粉末で、食塩を電気分解して、そこに二酸化炭素を入れて作られています。
弱アルカリ性で水に溶けやすい性質があります。
重曹の特徴
重曹には以下のような特徴があります。
・弱アルカリ性のため酸を中和する
・粒子が細かく、研磨作用がある
・消臭・吸湿作用がある
・人体と環境に優しい
重曹には食用と掃除用の2種類があります。
食用の重曹
食用に用いられる重曹は、食品添加物として使われます。
焼き菓子、ホットケーキ、まんじゅうなどが使用対象食品となります。
自宅でパンやお菓子、炭酸ドリンク作りにも用いられます。
掃除用の重曹
掃除用の重曹は「食品衛生法」には準じておらず、食用には使えません。
食用の重曹はお菓子や調味料売り場などに売られていますが、掃除用の重曹は、薬局やドラッグストアの日用品・洗剤売り場で売られています。
掃除用重曹の使い方
重曹を掃除で使うには、重曹水スプレーを使うと便利です。
掃除用の重曹水を作るには、500mlほどの水に大さじ1杯程度の重曹を入れて溶かします。
これをスプレーボトルに詰めて使用します。
台所回りの汚れ落とし
スプレーボトルに入れた重曹水をガスコンロや魚焼き器など台所回りの汚れた部分に吹きかけてスポンジでこすると、きれいに落とすことができます。
コーヒーや紅茶、茶渋落とし
重曹をスポンジにつけて、コーヒーや紅茶、茶渋などの汚れを磨くときれいになります。
鍋のコゲ落とし
コゲた鍋に重曹を多めに入れた水を熱して放置すると、コゲが浮き上がって取れやすくなります。
クエン酸とは?
クエン酸は、レモン、みかん、グレープフルーツなど柑橘類などに含まれる有機化合物です。
重曹が弱アルカリ性なのに対し、クエン酸は酸性の性質を持ちます。
クエン酸には新陳代謝を助ける働きがあり、疲労回復に効果があると言われています。
掃除用のクエン酸
掃除用のクエン酸はスーパーや100円ショップの掃除用洗剤コーナーに重曹と並んで置かれています。
台所の水垢汚れ
水垢汚れは基本的にアルカリ性なので、重曹よりも酸性のクエン酸の方が適しています。
水垢を落とすにはクエン酸スプレーを吹きかけて、水拭きします。
トイレの便器の黄ばみ
汚れが気になる部分にクエン酸スプレーを吹きかけて、布やウェットティッシュで拭き取ります。
カビには重曹とクエン酸のどっちが効果がある?
重曹とクエン酸はいろいろな場所の掃除に使えますが、カビを取るにはどっちが効果的なのでしょうか?
重曹には菌の増殖を抑える効果があるため、カビ予防に役立ちますが、カビを完全に取り除くほどの洗浄力はありません。
しかし、重曹にクエン酸を混ぜるとカビ取りに効果を発揮します。
カビ取りはを重曹とクエン酸を一緒に使うのがおすすめ
アルカリ性の重曹と酸性のクエン酸を混ぜることで二酸化炭素が発生し泡立ちますが、実はカビを浮かせる効果があります。
つまり、カビ取りには重曹とクエン酸の両方を使うのがおすすめなのです。
浴室のカビ取りには重曹を水に溶かしたスプレーとクエン酸のスプレーを交互に吹きかけます。
そのまま30分ほど放置し、雑巾などの布で拭き取ります。
カビが頑固なときは歯ブラシやスポンジでこすってからシャワーで流すと落ちやすいです。
重曹とクエン酸のカビ取りのまとめ
重曹とクエン酸をカビ取りに使うには両方一緒に使うのが効果的です。
カビ取りには市販の専用洗剤も売られていますが、環境に優しい重曹とクエン酸を使ったスプレーボトルを用意しておくといいでしょう。