相撲の中継を見ていると、行司が「はっけよいのこった」という掛け声を発しますが、その意味や語源をご存知でしょうか?

この掛け声は、相撲の歴史や文化に深く関わっています。

この記事では、「はっけよいのこった」の意味と語源について、4つの説を紹介します。
思わず人に話したくなるような面白い説もありますので、相撲ファンの方はもちろん、相撲に興味のある方もぜひ読んでみてください。

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「はっけよいのこった」の意味は?

「はっけよいのこった」という掛け声は、相撲の取り組みが始まるときや、力士が動きが止まったときに、行司が発するものです。

この掛け声は、試合開始の合図ではありません。

相撲の試合は、力士同士が両手を土俵についてから立ち上がることで立ち合いが成立するのがルールです。

行司が「はっけよい」と言うのは、立ち合い成立の直後なので、それが合図のように見えるのです。

では、「はっけよいのこった」という掛け声の語源は何でしょうか?

「はっけよい」と「のこった」は別々に考える必要があります。

「はっけよい」の語源

「はっけよい」という言葉の意味や語源には、いくつかの説があります。代表的なものを紹介します。

「発気揚揚」説

「発気揚揚(はっきようよう)」とは、「気を盛んに出す」という意味の言葉です。

「はっけよい」は、「気分を高めて全力で勝負せよ」と力士を鼓舞する掛け声として使われているという説です

「早く競え」説

「早く競いなさい」という意味の「早競へ(はやきほへ)」という言葉が変化して「はっけよい」になったという説です。
「はっけよい」は、力士に勝負を促すかけ声として使われているというものです。

「八卦良い」説

「八卦(はっけ)」とは、古代中国の易(占い)における基本図像のことです。
「八卦良い」とは、「良い占い結果になった」という意味です。

「はっけよい」は、ゲン担ぎを大切にする相撲ならではの掛け声として使われているという説です。

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「のこった」の意味

「のこった」という言葉は、そのまま「残った」という意味です。

相撲は、相手を土俵外に押し出すか、地面に手や肘などをつかせることで勝ちとなります。
つまり、自分が「土俵に残る」ことが勝利の条件です。

そのことから、「のこった」は、「勝ち残れ」という意味の掛け声として使われています 。

また、立ち合いのときの「のこった」は、「土俵際までまだ余地が残っている」という意味です。
つまり、「勝負はまだついていないぞ」という意味で使われています 。

「はっけよいのこった」の語源は?

「はっけよいのこった」の語源は、日本語ではないという驚きの説も存在します。
それは、ヘブライ語説です。

ヘブライ語とは、古代イスラエルに住んでいたヘブライ人が母語として用いていた言語です。

ヘブライ語で「ハッケ」は「投げつけよ」、「ヨイ」は「やっつけよ」、「ノコッタノコッタ」は「投げたぞ!やったぞ」という意味があるそうです。

この説によると、相撲のルーツは古代イスラエルにあるということになります。
しかし、この説は根拠が薄く、信憑性は低いと言われています。

「はっけよいのこった」のまとめ

この記事では、「はっけよいのこった」の意味と語源について、4つの説を紹介しました。

相撲は、歴史のある日本の伝統文化です。
使われている言葉にも、その歴史や文化が反映されています。

これからは、立ち合いだけでなく、行司の掛け声にも注目して、相撲観戦を楽しんでみてはいかがでしょうか?

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