いじめ問題が深刻化する中、学校教育の現場では道徳の授業に力を入れるようになってきています。
小学校では1年生から教科に取り入れられており、年間34時間実施されます。

一方、道徳とよく似た言葉が「倫理」
こちらも高校の授業の「公民」の中に組み込まれています。

では、「道徳」と「倫理」は何が違うのか?
正しい使い方や例文をまじえてわかりやすく解説したいと思います。

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道徳とは?

「道徳」を辞書で調べると以下のように解説されています。

人々が、善悪をわきまえて正しい行為をなすために、守り従わねばならない規範の総体。外面的・物理的強制を伴う法律と異なり、自発的に正しい行為へと促す内面的原理として働く。
・引用元:デジタル大辞泉

人が正しい行為をするために守らなければならない規範。
法律などの強制を伴うものではなく、自発的なもの。

これが「道徳」です。

「倫理」とは?

倫理は辞書では以下のように解説されています。

人として守り行うべき道。善悪・正邪の判断において普遍的な規準となるもの。
・引用元:デジタル大辞泉

人が生きていく上での普遍的な善悪の判断基準。

これが「倫理」です。

これだけだと違いが今ひとつよくわからないですよね。

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「道徳」と「倫理」の違い

「道徳」と「倫理」は、同じような意味を持つ言葉ですが、違いは「個人」か「社会」です。

「道徳」は個人が判断する規範であるのに対し、「倫理」は社会的な規範で、“法律”に似たような部分があります。

人の心の中に根付いている内面的なルールが「道徳」
社会や特定の集団などの外的要因から与えられたルールが「倫理」

というふうに考えておけばいいでしょう。

「道徳」と「倫理」の使い分けと例文

<道徳の例文>
・国や地域によって人の道徳観は違う。
・道徳心から拾った財布を警察に届けた。

<倫理の例文>
・政治家は倫理観が求められる。
・あなたの考えは倫理的に間違っている。

「道徳」と「倫理」の違いのまとめ

「道徳」と「倫理」は広い意味では違いがない言葉です。
どちらも、人が人らしく生きていくために守るべき行動規範だということです。

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