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飛行機に乗っていると、まれに機内アナウンスで、

「目的地の天候不良により、出発空港へ引き返します」

と案内されることがあります。

乗客からすると、

「もう目的地の近くまで来たのになぜ戻るの?」

「近くの空港に降りればいいのでは?」

「引き返したら航空券やホテル代はどうなる?」

と疑問に思いますよね。

結論からいうと、飛行機が引き返す最大の理由は、目的地への着陸やその後の安全な運航が難しいと判断されたためです。

代表的な理由には、

  • 強風
  • 大雨や雷
  • 大雪
  • 濃霧
  • 台風
  • 滑走路の閉鎖
  • 機材トラブル
  • 急病人
  • 空港の運用上の問題

などがあります。

飛行機は「目的地の近くまで来たから、とにかく着陸する」という乗り物ではありません。

安全に着陸できない可能性があれば、出発した空港へ戻ったり、別の空港へ着陸したりします。

この記事では、飛行機が引き返すのはなぜなのか、目的地目前でも戻る理由、欠航やダイバートとの違い、引き返した後の航空券やホテル代はどうなるのかまで分かりやすく解説します。

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飛行機が引き返すのはなぜ?

飛行機が出発空港へ引き返す理由は一つではありません。

大きく分けると、

①目的地の空港へ安全に着陸できない

または、

②飛行をそのまま続けることが適切ではない

と判断された場合です。

飛行機は出発前に天候などを確認していますが、飛行中に状況が変わることがあります。

出発時には、

「到着するころには着陸できるだろう」

と予想されていても、実際に目的地へ近づいた段階で強風や濃霧が続いていれば着陸できない場合があります。

安全性を優先した結果として「引き返す」という判断が行われるのです。

理由① 強風で着陸できない

飛行機が引き返す代表的な理由が強風です。

「飛行機は上空で強い風の中を飛んでいるのだから、地上の風くらい大丈夫では?」

と思うかもしれません。

しかし、着陸時には風向きや風速が重要です。

特に滑走路に対して横方向から吹く「横風」が強くなると、安全に着陸できない場合があります。

航空機や空港、滑走路の状態などに応じて運航上の基準があり、その範囲を超えるような状況では着陸を断念することがあります。

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理由② 濃霧で滑走路が見えない

濃霧も着陸に大きな影響を与えます。

現在の旅客機や空港には、視界が悪い状況でも着陸を支援するさまざまな設備があります。

しかし、

「計器があるから視界ゼロでも必ず着陸できる」

わけではありません。

航空機側の装備、空港の設備、乗員の資格、気象条件などによって着陸できる条件が決まります。

必要な条件を満たさなければ着陸できず、天候の回復を待ったり、引き返したり、別の空港へ向かったりします。

理由③ 台風や大雨・雷

台風接近時には、

「出発したのに途中で引き返した」

ということもあります。

台風では風だけでなく、

  • 激しい雨
  • 乱気流
  • 急激な風向・風速の変化

など、さまざまな要素が運航に影響します。

出発時には運航可能と判断されても、目的地周辺の天候が予想より悪化する場合があります。

その結果、着陸できる見込みが低いと判断されれば引き返すことがあります。

理由④ 大雪や滑走路の状態

冬の空港では大雪も大きな問題になります。

除雪作業によって一時的に滑走路が使用できなくなったり、滑走路の状態によって安全な着陸が難しくなったりすることがあります。

さらに雪によって空港全体の運航が乱れ、到着便を受け入れられない場合もあります。

このような状況では上空で待機するだけでは解決できないため、出発地へ引き返すことがあります。

理由⑤ 滑走路が突然閉鎖された

天候が良くても引き返す場合があります。

たとえば目的地の空港で、

  • 航空機トラブル
  • 滑走路上の事故
  • 緊急着陸
  • 滑走路の点検
  • その他安全上の問題

などが発生すると、滑走路が一時的に閉鎖される場合があります。

利用できる別の滑走路がなかったり、長時間の閉鎖が予想されたりすれば、目的地へ着陸できません。

理由⑥ 機材トラブル

飛行中に航空機の機器などに異常が確認された場合、出発空港へ引き返すことがあります。

ニュースでは、

「機体の異常を示す表示が出たため引き返した」

と報道されることがあります。

このようなケースでは、必ずしも「今すぐ墜落するような重大故障」が発生しているわけではありません。

航空機には安全のため複数のシステムが備えられており、異常やその可能性が確認された段階で安全を優先して引き返すことがあります。

つまり、

「引き返した=危険な状態だった」

とは限りません。

異常を確認・点検するための予防的な判断である場合もあります。

理由⑦ 機内で急病人が出た

乗客の急病によって予定を変更する場合もあります。

たとえば、

  • 意識を失った
  • 呼吸状態が悪い
  • 心臓や脳の重大な病気が疑われる
  • 緊急の治療が必要

といった場合です。

この場合、出発空港へ戻ることもあれば、現在地から早く着陸でき、必要な医療を受けられる別の空港へ向かうこともあります。

どこへ着陸するかは、患者の状態や現在位置、利用可能な空港などを考慮して判断されます。

理由⑧ 空港の運用時間に間に合わない

空港によっては航空機が離着陸できる時間に制限があります。

悪天候などで到着が大幅に遅れ、

「目的地へ到着するころには運用可能時間を過ぎてしまう」

といった状況になることもあります。

この場合、目的地への着陸ができず、別の空港へ向かったり出発地へ戻ったりする可能性があります。

「条件付き運航」とは?

航空券を予約していると、

「条件付き運航」

という表示を見かけることがあります。

これは、目的地の天候などによって、

出発地へ引き返す可能性や、別の空港へ向かう可能性がある状態で運航すること

などを意味します。

たとえば、

「○○空港の悪天候のため、△△空港へ引き返す可能性があります」

と案内されたうえで出発するケースです。

「飛べるか飛べないか」の二択ではなく、

目的地へ着陸できる可能性があるため出発するものの、状況次第では予定を変更する

という運航です。

目的地目前なのになぜ引き返すの?

乗客が特に疑問に感じやすいのが、

「あと10分くらいで着きそうだったのに、なぜわざわざ出発地まで戻るの?」

というケースです。

飛行機は目的地の近くまで来ても、着陸条件を満たしていなければ降りられません。

一度着陸を試みたものの安全に着陸できないと判断し、再び上昇することもあります。

これを**ゴーアラウンド(着陸復行)**といいます。

その後、

  • 再度着陸を試みる
  • 上空で待機する
  • 出発空港へ戻る
  • 別の空港へ向かう

などの判断が行われます。

「ここまで来たのだから多少無理をしてでも着陸する」という考え方ではなく、最後まで安全基準を満たすことが優先されます。

上空で天候が良くなるまで待てないの?

「30分くらい空を飛びながら待てばいいのでは?」

と思う人もいるでしょう。

実際、天候回復や滑走路の利用再開が期待できる場合には、上空で待機することがあります。

しかし、いつまでも待てるわけではありません。

大きな理由の一つが燃料です。

航空機は目的地まで飛ぶためだけの燃料を積んでいるわけではなく、規則などに基づき必要な燃料を搭載して運航します。

しかし、上空待機を続ければ当然燃料を消費します。

安全に別の空港へ向かったり引き返したりするために必要な燃料を確保した状態で判断しなければなりません。

そのため、

「もう少し待てば天気が良くなるかもしれない」

という期待だけで待ち続けることはできません。

近くの空港に降りればいいのでは?

出発地まで戻るより、

「目的地の隣の空港に降りればいい」

と思うこともあります。

実際に予定していた空港ではなく、別の空港へ着陸するケースがあります。

これを一般に**ダイバート(目的地変更)**と呼びます。

ただし、近くに空港があればどこでも降りられるわけではありません。

  • 滑走路の長さ
  • 空港の設備
  • 天候
  • 空港の運用時間
  • 航空機の受け入れ状況
  • 地上での対応体制
  • 燃料

などを考える必要があります。

結果として、別の空港より出発空港へ戻るほうが適切と判断される場合があります。

引き返しとダイバートの違い

混同しやすいので整理しておきましょう。

引き返し

出発した空港へ戻ることです。

例:

東京(羽田)→札幌(新千歳)

の便が新千歳空港へ着陸できず、

東京(羽田)へ戻る。

ダイバート

予定していた目的地ではない別の空港へ着陸することです。

例:

東京(羽田)→札幌(新千歳)

の便が新千歳へ着陸できず、

旭川など別の空港へ向かう。

どちらが選択されるかは状況によって異なります。

ゴーアラウンド=危険だったという意味?

着陸直前に飛行機が急に上昇すると、

「着陸に失敗した!」

と驚くかもしれません。

しかし、ゴーアラウンドは異常事態だけで行われるものではありません。

安全に着陸するための条件が整っていないと判断した場合に行われる通常の安全手順の一つです。

理由には、

  • 強風
  • 滑走路上に別の航空機がいる
  • 着陸態勢が安定しない
  • 視界条件が基準を満たさない

などがあります。

ゴーアラウンドした後、もう一度進入して問題なく着陸することもあります。

引き返したら「欠航」になる?

飛行機が一度出発した後に出発空港へ戻った場合、その後の扱いは航空会社や運航状況によって異なります。

たとえば、

機体を点検して再び出発する

場合もあれば、

その便の運航を取りやめる

場合もあります。

運航を取りやめた場合には、別便への振り替えや払い戻しなどが案内されることがあります。

「一度飛んだから航空券は使用済みで何も対応されない」と単純に考える必要はありません。

航空会社からの案内を確認しましょう。

引き返したら航空券はどうなる?

出発空港へ戻り、その便が運航中止となった場合は、一般的に航空会社から、

  • 別便への振り替え
  • 払い戻し

などについて案内があります。

ただし、

  • 航空会社
  • 運賃
  • 引き返した理由
  • その後の運航状況

などによって取り扱いが異なる場合があります。

アプリ、メール、公式サイト、空港スタッフからの案内を確認してください。

引き返してホテルが必要になったら誰が払う?

これも気になるポイントです。

飛行機が引き返した結果、その日のうちに目的地へ行けず、ホテルへ泊まらなければならない場合があります。

宿泊費の扱いは、引き返した原因によって異なる場合があります。

一般的には、

台風・大雪・強風など

航空会社がコントロールできない悪天候などが原因の場合、追加で必要になった宿泊費は自己負担となるケースが一般的です。

機材故障など

航空会社側の事情による引き返しで、その日のうちに代替便を利用できない場合などには、航空会社が宿泊費や交通費などを負担するケースがあります。

ただし、補償の条件や上限などは航空会社によって異なります。

自己判断でホテルを予約する前に、航空会社の案内を確認しましょう。

引き返したらホテルのキャンセル料は補償される?

目的地へ到着できなかったことで、

「予約していたホテルに泊まれなくなった」

ということもあります。

この場合も、キャンセル料が航空会社から必ず補償されるわけではありません。

特に悪天候など航空会社側の責任ではない理由の場合、旅行先のホテル代やキャンセル料などは利用者負担になるケースがあります。

旅行保険やクレジットカード付帯保険の「航空機遅延」などの補償が利用できる場合もあるため確認してみましょう。

条件付き運航が分かったらどうすればいい?

台風や大雪などが予想される日には、空港へ向かう前に運航情報を確認しましょう。

航空会社によっては悪天候が予想される対象便について、通常とは異なる変更・払い戻しの特別対応を行う場合があります。

旅行の日程を変更できるのであれば、

「とりあえず乗って、着陸できることに賭ける」

だけでなく、事前に便を変更することも選択肢です。

特に、

  • 絶対に外せない仕事がある
  • 結婚式に出席する
  • ライブやイベントへ行く
  • 国際線への乗り継ぎがある

といった場合は、時間に余裕を持った移動を検討すると安心です。

飛行機が引き返す確率は高い?

通常の運航では、飛行機が出発地へ引き返すケースは頻繁に起こるものではありません。

しかし、

  • 台風
  • 大雪
  • 強風
  • 濃霧

などが発生している日には可能性が高まります。

特に離島や山間部に近い空港など、天候の影響を受けやすい空港を利用する場合には「条件付き運航」が発表されることがあります。

旅行当日は航空会社の運航情報を確認しておきましょう。

飛行機が引き返すのは危険だから?

引き返しのアナウンスを聞くと、

「この飛行機、大丈夫なの?」

と不安になるかもしれません。

しかし、引き返すという判断そのものは、危険を避けるための安全上の判断です。

悪天候で着陸条件を満たしていないのに無理に着陸するほうが問題です。

機材に異常を示す表示があった場合についても、問題が深刻になる前に出発地へ戻って点検するという安全側の判断が行われることがあります。

「引き返したから危険だった」と単純に考えるのではなく、

安全な運航を続けるために予定を変更した

と考えると分かりやすいでしょう。

飛行機が引き返す理由を一言でいうと?

非常に簡単にまとめると、

「予定通り目的地へ向かうより、戻るほうが安全だと判断されたから」

です。

目的地が目前であっても、

「せっかくここまで来たから」

という理由で安全基準を変えることはありません。

その時点の、

天候・機体・空港・燃料・乗客の状態

などを踏まえて安全な選択が行われます。

よくある質問

Q. 目的地まであと少しでも本当に出発地まで戻る?

あります。目的地へ安全に着陸できず、別の空港への着陸より出発地へ戻るほうが適切と判断されれば引き返します。

Q. 引き返す前に何度か着陸を試す?

状況によります。一度ゴーアラウンドして再進入する場合もありますが、天候や燃料などによっては別の判断が行われます。

Q. 引き返したら追加の航空券代を払う?

その後の振り替えや払い戻しについて航空会社から案内されます。自己判断で新しい航空券を購入する前に案内を確認しましょう。

Q. 引き返したらホテル代は航空会社が払う?

原因によって異なります。悪天候などでは原則自己負担となるケースが一般的ですが、航空会社側の事情では負担してもらえる場合があります。

Q. 条件付き運航なら乗らないほうがいい?

必ず引き返すという意味ではありません。ただし予定変更が困難な旅行なら、振り替えなどの特別対応が利用できないか確認する価値があります。

まとめ|飛行機が引き返すのは安全を最優先しているから

今回は「飛行機が引き返すのはなぜ?」という疑問について解説しました。

ポイントをまとめると、

  • 飛行機が引き返す最大の理由は安全に運航するため
  • 強風や濃霧、台風、大雪などで着陸できないことがある
  • 滑走路閉鎖によって目的地へ着陸できない場合もある
  • 飛行中の機材トラブルで引き返すこともある
  • 機内の急病人によって予定を変更する場合もある
  • 目的地目前でも着陸条件を満たさなければ引き返す可能性がある
  • 上空で待機できる時間には燃料などによる限界がある
  • 出発地へ戻らず別の空港へ着陸する「ダイバート」もある
  • 着陸をやり直す「ゴーアラウンド」は通常の安全手順の一つ
  • 「条件付き運航」では引き返しや目的地変更の可能性がある
  • 引き返した後の振り替え・払い戻しは航空会社の案内を確認する
  • ホテル代の補償は引き返した原因によって異なる

ということになります。

飛行機が目的地のすぐ近くまで来てから引き返すと、

「ここまで飛んできたのにもったいない」

と感じるかもしれません。

しかし航空機の運航では、目的地へ到着することよりも安全に着陸することが最優先です。

悪天候や機材の状態などによって安全な着陸が難しいと判断されたときに引き返すのは、トラブルを避けるための重要な選択なのです。

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