あなたは法治主義と立憲主義の違いを説明できますか?
学生時代に勉強した記憶がある方もいると思いますが、この記事では法治主義と立憲主義の違いについてわかりやすく解説していきたいと思います。
法治主義とは?
法治主義とは法をもって国を治めるということですが、その対象になるのが国民や企業など国を構成する人や機関全般になります。
もう少し簡単に説明すると、『法によって国民の生活を縛る』
これが法治主義ということになります。
こう聞くと、法に支配されている気がしますが、実は立憲主義との親和関係にある用語だということも覚えておいてください。
立憲主義とは?
『法によって国民を縛る』という法治主義に対して、立憲主義というのは、憲法を最上位として憲法に反する法律を認めないとすることです。
これは憲法で抑止する対象は国の権力機関が中心になります。
もう少し簡単に説明すると、『憲法によって権力の暴走を防ぐ』ということになります。
立憲主義は憲法典に基づいて統治を行うことを重視することと理解しておけばいいでしょう。
法治主義と立憲主義の違い
では、法治主義と立憲主義ではどのような違いがあるのか説明していきます。
立憲主義は国民の主張である憲法によって、為政者と言われる政治を行う人に対して権力を制限する制度です。
一方、法治主義は、国民に対して国家権力の行使は国民にとって構成された議会が制定した法律に基づいて行わなければならないとする政治原理を言います。
法の支配とは?法治主義と立憲主義の違い
法の支配とは社会が法に支配されているという意味ではなく、政治権力といっても法に従い、法の中で行使しなければならないということです。
定められた憲法の枠内で法がつくられ、政治が行われなければならないということを立憲主義ということになります。
まとめ
法治主義は法によって国民の生活を縛る意味になりますが、その法は身勝手な考えや思いつきによるものではなく、法を根拠としてつくられています。
これに対して、立憲主義はどんな権力者であっても勝手に法を定めることはできない。
あくまで民主的に選ばれた議会によって定められたものでないといけない。
さらに、国民の人権を踏みにじるような法を定めることはできません。