パソコンやスマホが全盛の今、手書きで文字を書く機会って減ってきましたね。
僕は字が下手なので助かっていますが、それでも手書きしなければいけないことがあります。
たとえば、カードのサイン。書き終わった字を見る度にいつも嫌になってしまいます。
ところで、手書きのサインって、自筆?それとも直筆?
あなたはどちらが正しいかわかりますか?
何か明確な違いはあるのか?どちらでもいいのか?
そこで、早速調べてみました。
自筆とは?
自筆を辞書で意味を調べてみると、以下のように書かれています。
<自筆>
本人が自分で書くこと。また、本人が書いたもの。
自分で書いたもの。
まあ、そういうことでしょうね。
では、パソコンやスマホで書いたら?
パソコンやスマホで書いたものも自筆?
自筆というのは手書きに限るのか?
パソコンやスマホの文字は自筆とは言わないのか?
それともそれも自筆なのか?
どっちだと思います?
実は、パソコンやスマホで作った文書は「自筆」とは言いません。
自筆はあくまでもその人が手で書いたものです。
筆跡が残るものを表します。
手書きであれば、筆跡鑑定などで本人確認できますが、パソコンの文章は完全に複製できます。
本人確認ができないものは自筆とは呼ばないわけです。
直筆とは?
直筆を辞書で意味を調べてみると、以下のように書かれています。
<直筆>
本人自身が直接に筆を取って書くこと。また、その書いたもの。
自筆と何が違うの?って感じですよね。
直筆は2種類の読み方があり、それぞれ意味が異なります。
1つは「じきひつ」、もう1つは「ちょくひつ」です。
直筆(ちょくひつ)の意味
ちょくひつ(直筆)は、以下のような意味になります。
1.事柄をありのままに書くこと。
2.《名》筆をまっすぐに立てて持って、字を書くこと。
直筆(ちょくひつ)は今回の疑問とは異なりますので、これ以上は説明しません。
では、本題の自筆と直筆の違いについて解説します。
自筆と直筆の違い
自筆と直筆の違いは、
・本人が言うときは「自筆」
・他人が言うときは「直筆」
わかりやすくするために、有名人のサインが書かれた色紙を例にあげます。
サインをした有名人は「これは私の自筆サインだ」と言います。
一方、あなたがそのサインを説明するときは「○○さん直筆のサイン」と言います。
「自筆」というときは、本人がそこにいる必要がある。
しかし、「直筆」というときは、本人がそこにいなくてもいい。
ということです。
これが自筆と直筆の違いです。
自筆と直筆の正しい使い分け
たとえば、有名作家の原稿なんかが発見されることがありますね。
この場合は、「○○さんの自筆の原画見つかった」とは言いません。
「直筆の原稿」と言います。
逆に、その有名作家が自分の原稿を見せて言う場合。
「これは私の自筆の原稿だ」と言います。
「私の直筆の原稿」とは言いません。
ちなみに、直筆は価値のある書き物に限定して使う場合が多いです。
まとめ
ということで、自筆と直筆の違いと正しい使い分けについて解説しました。
改めてまとめると、
・本人が言うときは「自筆」
・他人が言うときは「直筆」
・自筆は本人がいるときに言う
・直筆は本人がいないときに言う
・直筆は価値のある書き物に限定して言うことが多い
・自筆も直筆も手書きでなければならない
以上、わかって頂けたでしょうか?
自筆と直筆の違いを知って、正しく使い分けてください。