高齢化社会の今、老後に不安を持つ人は多いのではないでしょうか?
なかでも、深刻なのが、独身者です。
いざというとき、誰に頼ればいいのか?
たとえば、アパートやマンションを借りるとき、病気で入院することになったとき、老人介護施設に入るとき、たとえ本人に財産があったとしても、「身元保証人」を要求されます。
そこで、老後にいざという事態が起きたとき、保証人はどうすればいいのか?
その探し方や公共機関のサポートの現状について調べてみました。
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高齢の独身者は家をなかなか借りられない
通常、アパートやマンションを借りるときは保証人を要求されます。
身元保証人がいなくても保証会社と契約を結んでいる物件であれば、契約する方法もあります。保証料を支払えば、身元保証人を立てられなくても賃貸契約ができます。
しかし、物件が保証会社と契約していなければ利用できませんし、保証会社も自分で選ぶことはできません。
さらに、最近は物件のオーナーが入居者の審査を行うことも多く、高齢で独身と聞いただけで断るケースも少なくないのです。
20代、30代であれば、問題なく借りられる物件でも60代、70代の場合は借りられないという事態も起きてくるのです。
UR賃貸住宅は保証人も保証料も不要
身元保証人なしで住居を借りる場合、おすすめなのがUR賃貸住宅です。
UR賃貸住宅は一般の賃貸住宅と異なり、身元保証人が不要です。
さらに、家賃保証会社の利用も不要で、収入が一定の基準に達していれば入居できます。
また、礼金や仲介手数料、更新料も不要です。
人気エリアの賃貸物件は家賃も高く、空きも少ないという難点はありますが、郊外の築年数の古い物件であれば、部屋を見つけることができます。
ちなみに、収入条件は、
・家賃6万2500円未満→家賃4倍
・家賃が6万2500円以上→基準月収25万円
・家賃が20万円以上→基準月収40万円
※基準月収に満たない場合でも、家賃の前払い制度の利用や、貯蓄額の条件をクリアすることで認められる場合があります。
身元保証人がいないと入院・手術が受けられない
年を重ねるにつれて不安が高まるのが健康問題。
病気で入院したり手術する可能性もあります。
通常、入院時には病院から「身元保証人」を求められますが、用意できなくて頭を悩ます人も少なくありません。
病院側としては、入院中に何か起きたとき、相談できたり、頼み事ができる人がいなければ、治療を進めることができなくなることもあります。
また、入院費を支払えない場合に備え、代わりに支払ってくれる人の存在も重要です。
特に高齢者の場合、若い人に比べると病状が悪化するリスクが高いため、身元保証人が必要なのです。
病院は身元保証人がいないという理由で入院を拒否できない
医師法では、身元保証人がいないことのみの理由で、入院を拒否できないと定められていますが、実際は入院や入居が困難になることは少なくないようです。
身元保証人等がいないことを理由に医療機関から入院を拒否された場合は、都道府県や市区町村の医事課に相談することで解決することがありますが、日数がかかる可能性もあります。
身元保証サービスを利用するという方法もありますが、これらの事業は指導監督する行政機関が明確でなく、利用には注意が必要です。
身元保証人を引き受けてくれる保険サービス
日本生命では、身元保証人をお願いする方が身近にいない場合、家族や親族に代わって、身元保証人をお引き受けする「GranAge Star(グランエイジ スター)」という契約者向けサービスがあります。
日本生命の個人保険の契約者であれば、誰でも利用できるので、加入を検討してみるという方法もあります。
身元保証人なしで入居できる老人介護施設
老人介護施設については、身元保証人なしでも入居できるところは結構あります。
全国の身元保証人なしの方でも入居の相談が可能な老人ホーム・介護施設一覧 |みんなの介護
どんな施設があるかをチェックしておくといいでしょう。
おわりに
独身者の場合、老後の身元保証人問題は重要です。
賃貸住宅を借りるとき、病気で入院するとき、介護施設に入るとき、避けては通れない問題です。
いざというときに備えて、必要な知識を身につけておきましょう。