漢字には、よく似たものがあり、使い方に悩む事ってありますよね、
なかでも、ややこしいのが、
妬み、嫉み、僻み。
どの漢字も何か似ているし、意味も同じように思えます。
そして、読み方もわかりづらい。
あとよく似たのに「やっかみ」という言葉もありますね。
それぞれの漢字はどこが違い、どう使うのが正しいのか?
そこで、詳しく調べてみました。
では、まずはそれぞれの漢字の意味をみていきましょう。
「妬み」の読み方と意味
「妬み」は「ねたみ」または「そねみ」と読みます。
意味は、「相手のことが羨ましくて憎らしく思う感情」
嫉妬(しっと)と同義語です。
「嫉み」の読み方と意味
「嫉み」は「ねたみ」と読みます。
読み方は「妬み」と同じです。
そして、意味も「相手を憎らしく思う感情」
これも「妬み」と同じですが、ニュアンスが微妙に異なります。
どちらも「相手のことが羨ましい」というのは同じですが、「嫉み」には、悔しいという感情が含まれます。
つまり、
「妬み」→「憎らしい」
「嫉み」→「悔しい」
同じ「ねたみ」でも意味は少し違うのです。
「僻み」の読み方と意味
「僻み」は「ひがみ」と読みます。
意味は「ひねくれた考え方や言動」
自分が不利だと思い込み。物事をゆがめて考えることをいいます。
マイナス思考で偏見を持った感情が「ひがみ」です。
「やっかみ」の意味と漢字
妬み、嫉み、僻みに似た言葉に「やっかみ」があります。
通常はひらがな表記ですが、漢字だとどう書くかわかりますか?
調べてみてわかったのですが、
どうやら「嫉妬」と書くようです。
えっ、嫉妬は「しっと」じゃないの?
そう思うかも知れませんが、
あえて「やっかみ」を漢字で書くなら、嫉妬になるみたいです。
意味は「妬み」「嫉み」とほぼ同じで、「やきもちを焼く」ことです。
「人を嫉妬(やっか)んで」という漢字の使い方もあるようです。
「妬み」「嫉み」「僻み」の正しい使い方
妬み、嫉み、僻みのそれぞれの使い方を具体的にみてみましょう。
例として。「会社で仕事ができる優秀な同僚」をあげてみます。
この同僚を「妬み」(ねたみ、そねみ)の感情で言い表すと、
「あいつ、仕事ができると思っていい気になってるんじゃねえか!ホント憎たらしいよ!」
これが「嫉み」の感情になると、
「あいつ、仕事ができていいよなあ。ホントうらやましいよ!」
そして、「僻み」の感情だと、
「あいつ、仕事ができると思っていい気になりやがって。ホントは俺のことバカにしてるんだろ!」
このように、その時に抱く感情によって、使い分けるのが正しい用法です。
まとめ
妬み、嫉み、僻みの違いと使い方を紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
それにしても、漢字ってホントに奥が深いですね。
ちょっとした漢字の使い分けで、人の感情を表すことができる。
これほどまでに微妙なニュアンスの違いが出せるのは、日本語だけではないでしょうか。