事故のニュースなどでよく聞かれる、アナウンサーが使っている“重傷”や“重体”。
そもそも重傷や軽傷ってどれくらいのケガなんだろう?
と思ったことはありませんか?
今回は“軽傷”、“重傷”、“重体”の定義と違いについて調べてみました!
軽傷の定義
警察庁の解説によると、「“軽傷”とは、交通事故によって負傷し、1か月(30日)未満の治療を要する場合(人)をいう」ようです。
つまり、1か月未満で治る見込みがあるとされるケガのことです。
なので例えば、私たちがつい使ってしまいそうな「あの選手のケガ、全治2か月の軽傷なんだって!」
という言葉の使い方は、間違っているといえますね。
重傷の定義
重いケガのことで、一般的には治療に1か月以上を要する際に使用されます。
例えば交通事故で負傷した際に、お医者さんから「全治1か月以上の入院治療をしないと完治は難しい」
と言われたら、“重傷”であるといえますね。
重体の定義
“重体”は重傷の中でも、事故や病気で生死にかかわる深刻な状態の場合に使用されます。
内臓器官や脳は、カラダの中でも特に大事な場所。
神経伝達をつかさどる場所であったり、毛細血管が張り巡らされていて損傷すると、命を落としかねない場所であるといえます。
私たちのカラダの中でも、損傷を負った際に、深刻なダメージになる可能性が高いです。
生死にかかわる深刻な“重傷”を“重体”と言います。
軽傷、重傷、重体の違い
軽傷と重傷は以下の2つを知っていれば、違いを見分けることができます!
・病気や事故で損傷したケガの治療に、“どのくらいの期間が必要かどうか“
・受けた損傷が、“生死にかかわるかどうか”
1か月未満に治るのが“軽傷”です。
転んでヒザを擦りむいてしまったなど、簡単に治る程度のケガですね。
治療に1か月以上かかるのが“重傷”です。
腕の骨が折れてしまったなど、回復に時間がかかるケガです。
“重傷”と“重体”の違いが少しややこしいのですが、簡単に言うと“ケガや病気の程度”です。
生死に直結するような病気やケガが“重体”なので、“重傷”のなかでも治療しにくい箇所や、回復に時間のかかる箇所を損傷してしまっていることが“重体”です。
軽傷と軽症の違い
“軽症”はケガではなく、病気について使われることが多いです。
使われている漢字の意味が、傷などのケガではなく、病気などの症状を指すためです。
「ヒザを擦りむいただけの“軽症”で済んでよかった」
は、間違いなので気を付けましょう!
“軽傷”は反対で、ケガについて使われます。
カラダを打ったり、切ったりしてできたケガを傷と総称するからです。
“軽傷”はケガで、“軽症”は病気と覚えておいてください!
重傷と重症の違い
“重症”は、消防庁が定義した言葉です。
「ケガや病気の程度が重いこと。
生死にかかわる問題はないが、3週間以上の入院を必要とする」ことです。
“重傷”はケガを指し、かつ治療に1か月以上必要とするというのが定義でしたが、“重症”は3週間以上の入院を要する場合に使います。
まとめ
いかがでしたか?
“軽傷”や“軽症”といった、意味も似ていて文字まで似ているといった言葉も、それぞれに定義があるということがわかりましたね。
その言葉が、どの箇所を指して伝えているのか、症状なのか傷なのか、ここに目を向けてみると分かりやすいかと思います。