離婚しても別居しないという選択をする人が現在では多くいます。
子どもへの影響が理由だったり金銭的な理由だったり様々な理由で別居をしない人が増えています。
「同居したままの場合は住民票の変更は必要?ほかに必要な手続きは?」と悩んでいる方も多いでしょう。
この記事では離婚した際に住民票の変更は必要なのか、離婚した際はどんな手続きが必要なのか詳しく解説します。
同居を続けるときって住民票の変更は必要?
離婚後も同居を続ける場合、住民票の変更は不要です。
同居を始める際に転入届を提出しているはずですので、とくに住民票に記載されている内容を変更する必要はありません。
離婚届を提出すると戸籍には離婚した事実が反映され、自動的に住民票の記載が変更されます。
しかし、ひとり親家庭に対する支援を受けることが難しくなります。
例えば、離婚した夫婦の間に子供がいて児童扶養手当をもらう手続きをする際に、同居していると見なされると児童扶養手当の審査を通過することができません。
離婚後に同居を続ける場合の必要な手続き
離婚した後に同居する場合、住民票の変更は必要ないことが分かりましたが、その他に必要な手続きについて解説していきます。
当然ですが、離婚する際には離婚届の提出が必要です。その他に重要な手続きとして「世帯分離」の手続きがあります。
世帯分離とは、同じ住所で一緒に生計を立てている世帯を、別々の生計をしている世帯とする手続きのことです。
世帯分離をすることで、世帯ごとの収入を下げ、所得制限により受けることができなかった様々な公的支援を受けられます。
さらに、世帯ごとの収入が下がることで国民健康保険料を低く抑えることができます。
世帯分離の手続きは、市区町村の役所へ世帯変更届を提出することで変更できます。
役所へ赴く際には・本人確認書類・国民健康保険証・印鑑を持参してください。
離婚後の同居で発生する問題
偽装結婚を疑われる
児童扶養手当や各種公的手当を受け取る目的で離婚届を提出する偽装結婚をすることがあり、離婚しても同居を続けていると偽装結婚を疑われる可能性があります。
扶養家族には入れない
離婚した後は同居していても夫婦ではないので、扶養家族に入ることは出来ません。自身で働いて勤務先の健康保険に加入するか、国民健康保険に加入する必要があります。
まとめ
別居しても離婚しない場合に必要な手続きについて解説してきました。
離婚しても別居しないという選択をする人が現在では多く、珍しくありません。
同居を続ける場合は住民票の変更は必要なく、離婚届を提出すれば自動的に住民票の記載が変更されます。
世帯分離の手続きを行うことで、世帯ごとの収入を低く抑え、これまで所得制限で受けることが出来なかった公的支援を受けられることがあります。
夫婦の形は時代と共に変わりつつあります。
離婚しても別居をしないという選択をする人も増えています。
必要な手続きを知り、どうすれば納得のゆく形態に落ち着けるか判断することが重要です。