最近の大学受験の入試方式は多様化しています。
なかでも、受験生にとって気になるのが、全学部統一入試です。
これは1回の受験で複数の学部を併願できる試験のことです。
単純に考えれば、合格の可能性がアップしそうに見えますが、個別の学部別入試と比べて難易度はどうなのか?気になることがいっぱいありますね。
そこで、今回は全学部統一入試について調べてみました。
学部別入試の違いや難易度についてもご紹介しますので、最後まで読んでくださいね。
Contents
全学部統一入試とは?
全学部統一入試は全学部一斉に行う入試のことです。
立教大学が、2006年度の入試に初めて導入したものです。
1回の入試で、複数の学部を受験できるという入試制度です。
間違えないようにして欲しいのは。全学部入試というのは「全学部統一入試」と「全学部日程入試」の2種類あること。
「全学部日程入試」は全学部の試験日が同じなだけで、他学部・他学科との併願はできません。
また、全学部入試は、大学によって呼び名が異なります。
たとえば、法政大学ならT方式、日本大学ならN方式など名前が変わります。
学部別入試とは?
これは文字通り、学部・学科ごとに個別で試験が行われる入試形式です。
いわゆる一般的な入試のことです。
全学部統一入試と学部別入試の違い
では、全学部統一入試と学部別入試は何が違うのでしょうか?
募集人員
全学部統一入試と学部別入試は募集人数が異なります。
個別入試に比べ全学部藤一入試の方が少ない場合がほとんどで、全学部入試の募集人員は個別入試の半分以下のところが多いです。
入試倍率
全学部統一入試は、募集人数は少なく、複数学部の併願が可能なため、当然倍率は高くなります。
倍率が10倍を超えるところは少なくありません。
合格難易度
問題そのものは全学部統一入試と個別入試の難易度は、ほとんど変わりません。
ただし、すでに説明したように全学部統一入試は募集人数が少ないため、合格難易度は高くなります。
入試日程
全学部入試の日程はほとんどの場合、個別入試より早く行われます。
どの大学もだいたい2月上旬になっています。
受験料
学部入試は学部ごとに受験料を払う必要がありますが、全学部統一入試は1回の試験で複数の学部を併願できるため、2学部目以降は安くなります。
たとえば、ある私立大学の例では、
学部入試では1学部35,000円。
全学部入試では1学部あたり20,000円(2学部目以降)
受験料だけで比較すると、安上がりになっています。
出題形式
全学部統一入試はほとんどがマーク式です。
学部入試では大学・学部ごとにより異なり、マーク式だけの大学もあれば、マーク式に記述式を加えるところもあります。
全学部統一入試を実施している大学は?
現在、多くの有名私立大学が全学部統一入試を行っています。
明治大学
青山学院大学
立教大学
中央大学
法政大学
マーチ(MARCH)と呼ばれる大学は、全学部統一入試を実施しています。
他にも、有名私立大学では、
上智大学、東京理科大学
日東駒専と呼ばれる大学も実施しています。
日本大学
東洋大学
駒澤大学
専修大学
また、関西では、関関同立も全学部統一入試実施校です。
関西学院大学
関西大学
同志社大学
立命館大学
全学部統一入試と学部入試は両方受験できる?
合格のチャンスを増やすため、全学部統一入試と学部入試の両方を受験したいという人もいると思います。
もちろん、これは可能です。
むしろ、第一志望の学校の場合は全学部統一入試のみの受験はやめた方がいいでしょう。
受験料はかかりますが、一般入試と両方受けましょう。
おわりに
ということで、全学部統一入試について紹介しました。
学部別入試との違いについてもわかって頂けたのではないでしょうか?
どうしても行きたい大学がある時は全学部統一入試はおすすめです。
学部入試だけだと、たまたまコンディションが悪いこともあります。
併願によって、そうしたリスクは避けられます。
チャンスは多いに越したことはありません。
受験生、そして親御さん、全学部統一入試を検討されてはいかがでしょうか?