野菜は、緑黄色野菜とその他の野菜(淡色野菜)に分けられています。
緑色や黄色など濃い色の野菜が緑黄色野菜だと思うかもしれませんが、胡瓜やなすなどは緑黄色野菜には含まれないのです。
では、緑黄色野菜は何が基準になっているのでしょう?
緑黄色野菜とは?厚生労働省の定義と代表的野菜
厚生労働省では、可食部100g当たりのカロテンが600μg以上含む野菜を緑黄食野菜としています。
・にんじん
・ほうれん草
・かぼちゃ
・小松菜
・春菊
・チンゲン菜
・ニラ
などなど
しかし、可食部100g当たりカロテンが600μg未満の野菜でも、食べる回数や量が多いものも緑黄色野菜に分類しています。
・トマト
・青ピーマン
・グリーンアスパラガス
・ししとう
など
緑黄色野菜が身体に良い理由
緑黄色野菜に多く含まれるβカロテンは、体内で必要な分だけビタミンAに変換するので、視力の維持、皮膚や粘膜を正常に保ちます。
鼻や喉などの粘膜に働いて細菌から体を守るので、抵抗力が向上。
あわせて免疫力を正常に保ち、体内を酸化から守ります。
風邪やがんの予防にも効果的です。
また体内の活性酸素を減らす作用があり、老化や動脈硬化、心筋梗塞などの生活習慣病の予防があると考えられています。
ちなみに、βカロテンは、生で食べるより加熱をした方が体内に吸収されやすいです。
さらに炒め物や揚げ物など、油と一緒に摂るとより吸収率がUP!
また脂質が多い、卵(卵黄)や牛肉などと一緒に食べるのもいいでしょう。
緑黄色野菜にはβカロテンの他にも、ビタミンC、ビタミンK、食物繊維などが多く含まれています。
・ビタミンC…抗酸化作用と酵素を助け、さらに鉄の吸収を助けてくれます。
疲労回復、免疫力アップ、美肌などの効果があります。
・ビタミンK…血液凝固促進、動脈の石灰化を防止する働き。
骨を丈夫にする働きもあるので骨粗しょう症の予防にも期待が持てます。
・食物繊維…血糖値の上昇を抑えるコレステロールの排出を促し、大腸がんの予防や便秘改善などの効果。
さらに、鉄やカリウム、カルシウムなどのミネラルも多く含まれています。
・ミネラル…体の臓器や組織のいろいろな反応を円滑に働かせるために必要なものです。
・カリウム…食塩の排出を促して血圧を正常に保つ効果。
・鉄…貧血の予防や、全身に酵素を運ぶ赤血球をつくったり、エネルギーの代謝をスムーズにします。
・カルシウム…カルシウムの働きは、骨・歯などの形成、神経の興奮の抑制、血圧の上昇の防止などです。
※カルシウムは吸収率が悪いので、ビタミンCや、ビタミンDなどと一緒に摂ると良いでしょう。
緑黄色野菜の目標摂取量
成人の一日の野菜目標摂取量は350g。
そのうち、230gは淡色野菜を、残りの120gは緑黄色野菜を摂ることが理想とされています。
一食あたりでは、生野菜だったら両手に山盛り。
加熱したものだと片手にいっぱい、
120gを目安に野菜を摂るようにしましょう。
20歳代~40歳代では、1日の野菜の摂取量が300gを大きく下回っていて、
60歳代以外のすべての年代が350g未満と野菜摂取量が少ないようです。
まとめ
今回は緑黄色野菜についてご紹介いたしました。
淡色野菜よりもβカロテンが多い緑黄色野菜。
だからと言って緑黄色野菜だけを食べればいいというものではありません。
食品ごとに含まれる栄養素が違うので、バランスよく、たくさんの種類を食べるように心がけましょう。
今の季節だと、鍋やスープに、肉類や魚介類、豆腐などとたっぷりの野菜を入れて食べるのも良いですね。