祭りのおみこしを担ぐ際にはかけ声を合わせますね。
そのかけ声は「ワッショイ」と「ソイヤ」ですが、両者にはどんな違いがあるのでしょうか?
今回は、「ワッショイ」と「ソイヤ」の違いについて探ってみましょう。
「ワッショイ」の意味と由来は?
「ワッショイ」というかけ声は、お祭りのおみこしを担ぐときに使われる伝統的なかけ声です。
その由来は、「和の心を背負う」という意味からきていると言われています。
しかし、高度経済成長期になると、都市部ではおみこしを高く上げてしまい、看板や信号にぶつかってしまうという問題が起きました。
「ワッショイ」のかけ声だと小さい「ッ」の所で力を溜めてしまい、高く担いでしまうからです。
なぜ「ワッショイ」だと高く担いでしまう?
「ワッショイ」のかけ声だと高く担いでしまうのは、小さい「ッ」の所で力を溜めてしまうため。
すると、その後おみこしを高く上げてしまう傾向があったため、おみこしが看板などにぶつかってしまうという問題が起きたのです。
高度経済成長期になると大都市では電柱や看板・信号などのインフラが整備されはじめたこともあり、ぶつかってしまいやすくなりました。
そこで、かけ声から「ッ」を取り、おみこしを高く上げないようにしたのです。
「ワショイ」→「ショイワ」→「ソイワ」→「ソイヤ」
小さい「ッ」がなくなったことで、力を溜めることがなくなり、小刻みなテンポで神輿を担げます。
その結果、看板などにぶつかることがなくなったのです。
「ソイヤ」の由来と広まり方は?
「ソイヤ」の由来は、1973年以降に「ワッショイ」から変化したもので、都市部でお祭りのおみこしを担ぐ際に高さ制限によっておみこしを高く上げることができなくなったためです。
おみこしを低く保ちやすい「ソイヤ」というかけ声が使われるようになったのですが、広まったのはもうひとつ理由がありました。
当時人気を博した「一世風靡セピア」というグループの歌でも「ソイヤ」が使われ、イメージアップに繋がったのです。
歌のイメージが良かったこともポイントで、祭り関係者がそのかけ声を採用したことで、祭りがより盛り上がるようになったと言われています。
「ワッショイ」と「ソイヤ」の違いまとめ
「ワッショイ」というかけ声は地域によっては高くおみこしを上げても大丈夫な場所や、昔から「ワッショイ」を守っている祭りではまだ使われています。
「ワッショイ」と「ソイヤ」というかけ声には、それぞれの時代背景や地域の文化・習慣が反映されています。
「ソイヤ」はより現代的であるため、近年ではより多くの人に受け入れられている傾向にあると言えます。
しかし、伝統的な祭りや地域によっては「ワッショイ」が使われている場合もあるため、その場に合わせたかけ声を使うことが大切です。