勤めている会社から「1週間後に、北海道に行ってくれ」「沖縄の○○工場へ異動だ」などと、言われた場合拒否はできるのでしょうか。
自分自身にとっても、家族にとっても大きな環境の変化になります。
「昇進昇格であれば喜んで行きます!」という方もいるとは思いますが、行きたくないと思う方もいるのではないでしょうか?
人事異動は拒否ができるのか考えてみましょう。
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人事異動は原則として拒否できない
人事異動とはどのようなことを指すのでしょうか。
人事異動は、企業側が従業員の配属(立場や役割、業務内容)を変更することをいい、大きく5つあります。
1. 転勤
2. 配置転換
3. 昇進、昇格
4. 降格、降職
5. 他社への出向
人事異動を拒否することは、原則出来ません。
企業に人事異動を命じる権利がある事を就業規則等で定めている場合には、従業員はこの就業規則等に従う義務があり、原則として人事異動を拒否することはできないのです。
人事異動の命令に対して拒否することは、組織の秩序、ルールを乱す事となり大きな問題のため、懲戒事由になってしまいます。
しかし、人事異動は従業員の生活やキャリアに大きな影響があるため、会社は制限なく、人事異動を命じることはできません。
人事異動を拒否できる正当な理由
「正当な理由」があれば、拒否できる可能があります。
正当な理由とはどのような理由でしょうか。
1. 入社した際の契約内容と違っている
エリア社員として、勤務地の移動がないことが約束されており、担当エリア外の勤務地への移動を命令された場合には拒否が可能です。
職種においても契約と違う内容となれば、それは契約違反であるため拒否ができます。
2. やむを得ない事情がある
要介護認定を受けている家族がいたり、難病指定を受けているような病気があり、転院ができないなど、やむを得ない事情がある場合、本人、家族の負担も大きいため、異動を拒否することができる可能性があります。
3. 一方的な会社側の判断
会社側の問題よりも上司の個人的な感情の問題で、気に入らない社員を異動させることや、自主的に退職させるため、慣れない環境での仕事をさせるなど、嫌がらせ行為が、はっきりとわかる場合には、拒否できます。
しかし、事実出あることを証明する証拠集めが難しいでしょう。
人事異動を拒否したらどうなる?
正当な理由における異動命令は、現在において理解がされており、拒否すると懲戒解雇になることがあります。
企業側からすると、懲戒解雇することが可能であるということです。
トラブルにならないために就業規則等は確認しておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
原則、正当性がない以外の異動命令は拒否できないと思いましょう。
従業員には従業員の理由もあると思いますので、事前に上司との会話を増やし、今後のキャリアプランやどのような仕事がしたいのかなど伝えておくとよいと思います。
企業側も皆さんの将来を考えてくれていると思いますので、異動命令があった際には、なぜ、異動命令が自分自身に出たのかを考え、前向きに検討してみるのも良いのではないかでしょうか。