腰痛は日本人の4人に1人が悩まれている国民病です。
中でも多いのが、朝起きたときに腰が痛くて起き上がれないという人。
別に腰を使う運動をしたわけでもなく、就寝中はむしろ安静の状態のはず。
にもかかわらず、こうした症状はなぜ起こるのか?そして、病気の可能性はないのか?
調べてみましたので、ぜひあなたも参考にしてみて下さい。
なぜ起床時に腰痛が起きるのか?
睡眠時はふつう身体がリラックスしているはず。
むしろ腰痛は改善していそうですね。
なのに、目が覚めると、腰が痛くて起き上がれないのは、なぜなのでしょう?
寝返りの回数
実は、朝起きたときに腰が痛くなる人は、睡眠時に寝返りが少ないことが原因のひとつです。
虎ノ門カイロプラクティック院の碓田先生が調べたところ、腰が痛くなる人とならない人は寝返りの回数に大きな差があったそうです。
8時間睡眠で寝返りの回数を比較すると、
・痛くならない人37回
・痛くなる人4回
寝返りが少ない人は長時間腰に負担がかかります。
その結果、血管が押しつぶされ、筋肉が炎症を起こして起床時に腰痛が起きるわけです。
では、睡眠姿勢によって違いはあるのか?
仰向けで寝る人がもっとも腰に負担がかかりそうですが、実は他の姿勢でも同様に負担がかかっています。
たとえば、横向きに寝た場合。
内臓への負担は減りますが、背骨が歪んだ状態のため痛みが出ます。
一方、うつ伏せに寝た場合も背骨が反りすぎることで腰に負担がかかります。
こうした腰への負担を防ぐには、ひんぱんに寝返りを打つといいというわけです。
疲労の蓄積
前日に激しい運動をしたり、重い物を持つ、草むしりをするなど腰に負担をかけると、朝腰痛が発症しやすくなります。
この場合は、時間が経てば解消されるので問題はないでしょう。
朝起き上がれない腰痛は病気が原因?
朝の腰痛に悩む人がもっとも気になるのは、病気の可能性です。
腰部疾患
まず考えられるのは、腰の疾患です。
・変形性腰椎症
・腰椎椎間板ヘルニア
・腰部脊柱管狭窄症
また、骨粗鬆症による圧迫骨折が原因となることもあります。
内臓疾患
内臓に問題がある人は、朝起きたときに腰が痛みを訴えることが多いと言われています。
具体的な病名としてあげられるのは、
・胃潰瘍
・十二指腸潰瘍
・膵炎
・腎臓癌
症状が改善されない場合は専門の病院で診察してもらった方がいいでしょう。
朝の腰痛を改善する方法
朝の腰痛対策として、効果的な方法をいくつか紹介したいと思います。
・寝具を変える
柔らかいマットレスを使っている場合は柔硬めのものに変えることで改善されます。
・腰痛体操をする
朝起きたときベッドや寝具の上で,身体をほぐします。
やり方は簡単です。
①前後左右にゆっくり揺らす
②膝を90度に曲げた状態で片足を持ち上げ,そのまま外側に倒す
③反対側の足も同様に行う
・鎮痛剤の服用
症状がひどい場合は薬の服用も有効です。
就寝前や起床後に鎮痛薬を服用することで痛みが軽減されます。
また、芍薬甘草湯などの漢方薬もおすすめです。
まとめ
朝起きて腰痛で起き上がれないのはつらいですよね。
しかし、寝具を変えたり、意識的に寝返り打つなどで改善できます。
また、簡単な体操も効果的です。
どれもすぐにできることばかりなので、ぜひ試してみてください。