
地球温暖化の原因となっている温室効果ガス問題。
なかでも、二酸化炭素はもっとも温暖化への影響が大きいガスです。
世界各国が削減目標を掲げていますが、温室効果ガスの排出量はなかなか減りません。
そこで、温室効果ガス問題をわかりやすく解説したいと思います。
Contents
温室効果ガス排出量 国別ランキング
地球温暖化の原因となっている温室効果ガス。
二酸化炭素排出量の国別ランキングは以下のようになっています。
| 順位 | 国名 | 排出量* | 割合(%) | 
| 1 | 中国 | 9,528 | 28.4 | 
| 2 | アメリカ | 4,921 | 14.7 | 
| 3 | インド | 2,308 | 6.9 | 
| 4 | ロシア | 1,587 | 4.7 | 
| 5 | 日本 | 1,081 | 3.2 | 
| 6 | ドイツ | 696 | 2.1 | 
| 7 | 韓国 | 606 | 1.8 | 
| 8 | カナダ | 565 | 1.7 | 
| 9 | インドネシア | 543 | 1.6 | 
| 10 | メキシコ | 448 | 1.3 | 
| 11 | ブラジル | 406 | 1.2 | 
| 12 | オーストラリア | 383 | 1.1 | 
| 13 | イギリス | 352 | 1.1 | 
| 14 | イタリア | 317 | 0.9 | 
| 15 | フランス | 298 | 0.9 | 
| その他 | 9,474 | 28.3 | |
| 各国の排出量の合計 (世界の排出量)  | 
33,513 | 
・出典:EDMC/エネルギー・経済統計要覧2021年版 単位:百万トン
中国が95億トンと突出していて、2位のアメリカが50億トン、
米中だけで世界の43.1%を占めています。
日本は5位で、10億トンです。
アメリカと中国は、COP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議)に合わせ、協調して削減に取り組むとの共同宣言を発表しました。
米中両国の今後の動きが温室効果ガス削減の大きなキーポイントになることは間違いありません。
地球温暖化のメカニズム
温室効果ガスは悪者のように言われていますが、そもそもは地球を暖める働きがあります。
もし大気中に水蒸気、二酸化炭素、メタンなどの温室効果ガスがなければ、地球の温度はマイナス19℃くらいになると言われています。
太陽から地球に降り注ぐ光は、地球の大気を素通りして地面を暖めています。
大気中の二酸化炭素などの温室効果ガスは、熱エネルギーを直接に宇宙空間に戻さず、吸収するため、地球が温室のような温かな状態になります。
これが温室効果です。
つまり、温室効果のおかげで、私たちは温暖な環境で生活ができるのです。
しかし、産業革命以来、二酸化炭素、メタン、さらにはフロン類などの温室効果ガスが大量に排出されて大気中の濃度が高まり、熱の吸収がどんどん増えていきました。
その結果、地球全体の気温が人間の生活に悪影響を与えるほど上昇し始めているのです。
これが地球温暖化です。
このまま温室効果ガスが増える原因となる化石燃料を使い続けると、2100年の平均気温はおよそ4度上昇すると予測されています。
地球温暖化がもらす影響
地球温暖化がこのまま進むと、どんな影響があるのでしょうか?
海面の上昇
南極やグリーンランドの氷河が融けて、今世紀末には海面が最大82センチ上昇するという予測もあります。
絶滅危機生物の増加
温暖化によって、現在絶滅の危機にさらされている生物は、ますます追い詰められ、絶滅の恐れがさらに高まります。
感染症発生範囲の拡大
これまで熱帯地域で発生していたマラリアなど熱帯性感染症の範囲が広がります。
災害の増加
台風、ハリケーン、サイクロンといった熱帯性の低気圧が猛威を振るい、洪水などの被害が増大します。
食糧不足の深刻化
穀物生産が大幅に減少し、世界的に深刻な食糧難を招く恐れがあります。
おわりに
温室効果ガスの影響で地球温暖化は確実に進行しています。
その結果、気温や水温の上昇、異常気象など、私たちの生活に悪影響を及ぼし始めています。
しかし、目に見える変化は少ないため、地球温暖化の影響は大したことがないと思っている人も少なくないようです。
今大きな変化がないからといって、手をこまねいていると、近い将来取り返しのつかないことになるかもしれません。


                        
                        
                        
                        
                        
                        
                        
                        



